3歳の時に両親の離婚を経験し、父と母との間で揺れ動く青春時代を送ってきたという岡本まなさん。自分でも整理しきれない悶々とした気持ちは、いつしか表現を渇望する彼女のエネルギーとなり、知識も経験もない状態から『ディスタンス』という映画作品を生み出しました。離婚をきっかけにバラバラになった家族の今を、かつての映像を交えながら描いた同作は、『山形国際ドキュメンタリー映画祭 2015』でアジア千波万波部門に選出。映画監督の山下敦弘やceroの髙城晶平、俳優の太賀など、様々な方面から高い評価を受け、大きな話題になっています。
この映画を地元・函館で撮影し、さらには函館を舞台にした映画『オーバー・フェンス』にも出演予定の岡本さんに、幼い頃に抱いていた両親への想いや、自分の映画が現実世界の家族に及ぼした影響、出産や次回作のことを含めた今後の展望などについて伺いました。
ー取材・文章:阿部 光平、撮影:妹尾 佳、イラスト:阿部 麻美